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2012年11月8日木曜日

黒田辰秋 人と作品

こんにちは。

急に寒くなりましたね。
朝晩はまるで初冬のようです。
ここ数年、秋が本当に短く、秋好き(?)の私としては少し寂しいです。

さて、先日お店の本棚を整理していたところ、とても立派な装丁の本が見つかりました。
大変興味深い内容なので少しだけ紹介させていただきます。

その本とは昭和47年発行の重要無形文化財「木工芸」保持者(人間国宝)、黒田辰秋の作品集で白州正子との対談やエッセイ、様々な関係者の寄稿というとても贅沢な内容です。
写真は土門拳が病床のため監修をし、牧直視(土門氏の弟)が撮影を担当しています。
本の装丁、題字の意匠は芹澤銈介、表紙の裂地は柳悦孝(柳宗悦の甥)です。

木工芸の作家として有名ですが、木地作り、漆塗りなどのすべての作業を一貫して自分たちで作っているということです。
通常は木地作り、漆の下地、螺鈿や蒔絵に蝋色などの作業はそれぞれ専門の職人が分業するのが業界の常識でした。(江戸時代ぐらいに遡れば同じようにすべてを自分でする職人はいたみたいです)
生まれが塗師屋(蒔絵など施す前の無地のものを作る所)でいくら腕が良くて誠実なものづくりをしていても、最終的に仕上げる(蒔絵師など)ものの名だけが世に出ていくということに小さい頃から違和感を覚えていたという。
そういったことから一貫作業を志すようになる。
以下に数点の作品を載せていますのでご覧くださいませ。



柿渋で染めたと思われる和紙のカバーに入っています。
お店に大切に保管されていたため、昭和47年発行とは思えないほど綺麗です。


味のある裂地で装丁されています。


自筆の名と落款です。この項だけ上質の和紙になっています。


初期の頃の作品。(大正14年作) 


李朝家具に影響を受けたと思われる棚。


芸術家の岡本太郎所蔵の鏡台。


百万遍の進々堂で現在も現役で使われているテーブル。数年に一度は作品に触れるため同店を訪れています。倉敷の大原美術館の横にあるエルグレコというカフェに同じセットがありびっくりしたことがあります。


志賀直哉所蔵のインク壺。白タモの葡萄杢という希少な部位を使ったもの。


これもまた李朝家具の影響をうかがえる意匠。金具が全体の雰囲気を引き締めています。


幾何学や単純なモチーフをとても力強く表現しています。

こういった小物も数多く作られていますが、サイズが小さいにもかかわらず迫力があります。


ペーパーナイフ。上から志賀直哉、武者小路実篤、川端康成の所蔵品です。

彫刻家顔負けの造形力です。


映画界の巨匠、黒澤明邸の食卓セット。
家具も勿論いいのですが、眺めも素晴らしいです。


迫力のある応接セット。黒澤明用の椅子は特に大きく「王様椅子」と呼ばれていたみたいです。

祇園にある老舗菓子店の鍵善良房さんの什器に現役で立派な飾棚など使われてるみたいですので、美味しそうなお菓子を買いがてら、黒田辰秋さんの作品を見に行こうと思っています。



株式会社 宮崎 担当 有瀬
(075)231-6337
E-mail:kyouto-ebisugawa@miyazakikagu.com
              ホームページ:http://www.miyazakikagu.com

2012年9月23日日曜日

新商品案内

こんにちは。

朝夕随分と涼しくなり秋の気配がしてまいりました。


前回ご案内いたしました、

松坂屋名古屋店 京都老舗展も明日24日(月)までです。

お近くの方はぜひお立ち寄りくださいませ。



本日は、当店の人気商品「畳椅子」に新商品が仲間入り!!

そちらをご紹介いたします。


ですが、その前に「オリジナル畳椅子」の説明を少し・・・




昭和11年宮崎本店新築の際

応接室のために建築家藤井厚二氏によりデザインされたものを原型とし

新店舗の設計者である宇都宮誠太郎氏によって再生されたものです。

釘やネジを使わず京指物の技術が活かされております。



そして・・・新商品




 ベンチ仕様が出来ました。


 サイズ 横 1500  奥行 520  高さ 575  座高 350 (㎜)

価格  346,500円 (税込)

 

地摺が付いておりますので、床を傷つけず

畳のお部屋でも安心してご使用いただけます。



詳しくは、宮崎家具まで

電話・メールにてお問合せくださいませ。

℡(075)231-6337
E-mail:kyouto-ebisugawa@miyazakikagu.com

2012年7月30日月曜日

ソファの張替、修理いたしました。

お客様のご依頼で、古いソファの生地の張替と、中材の交換、修理いたしました。
何十年と大切に使われてましたので、表面の張地が大分痛み、中材のクッション、バネも弱っていました。
お客様が現在のお住まいをリフォームされることになり、ソファも蘇らせたいということで
ご注文を頂きました。



 張替前 小豆色のかわいらしいモケット風の張地でしたが、汚れ、磨耗で大分痛んでいました。

 張地、中材をすべて取った状態です。フレームの緩み、破損がある場合はこの時点で
修理いたします。



↑ 裏側から見た図
昔のソファは現在のソファとバネの構造などが違い、大変手間がかかります。
麻のテープ、バネなどを取り付けます。バネは1つづつ手作業で連結していきます!
こういった見えない部分が座り心地や、耐久性を左右しますので手を抜きません。


                      ↑ 張地を張り込んでいく前の状態です。

↑ 張替後 新しいお住まいに合わせすっきりとしたグレーの張地と
ネイビーのパイピングテープで仕上げました。
クッションがふっくらと仕上がり、座り心地も大変よくなりました。

デザインやサイズ、張地によってお値段が変りますので、ご興味がおありの方はお気軽にお問合せ下さいませ。
お店でのキャンペーンの告知ですが、8/3~31まで、お直しフェアを開催いたします。
桐タンスの洗い(更生)やその他修理も承っております。
お気軽にお問合せ下さいませ。
珍しい椅子の張地や、修理をしたサンプルなどを店内に展示いたします。
ぜひ、お立ち寄り下さいませ。


ソファ張替 椅子張替え イホームページ:http://www.miyazakikagu.comス張替 イス修理 家具修理 桐タンス洗い 桐タンス更生 京都

2012年7月29日日曜日

〈ソファ〉 ニューモデル入荷のご案内


ソファのニューモデルが入荷しました。
背クッションが通常タイプからセミハイバックタイプへと簡単に変えられる2ポジションタイプの
とても便利な機能ソファです。座面は沈み込みすぎず、ほど良い硬さの座り心地です。
セミハイバックタイプの時は、しっかりと身体を支えてくれて快適なくつろぎを与えてくれます。
もちろん本体はフルカバーリング仕様で、万が一ファブリックが汚れてもクリーニングが可能ですので安心してお使いになれます。
更に、ファブリックのバリエーションの中には、従来ドライ限定のファブリックが大半でしたが、
今回新たに、ご家庭の洗濯機で洗えるウォッシャブルタイプも多く加わりましたのでより一層使い勝手が向上しました。


写真は、2P片肘ソファ+2P片肘カウチソファの2点の組合せです。
サイズはW2420/D930/H770-910/SH410で、価格は張地のランクによって変りますが、Aランク2点セット¥198,000~です。
他に、お部屋の寸法に合わせて選べる2Pソファ,3Pソファ,3P片肘ソファ、オットマン等があります。
是非ご来店の上座り心地をお確かめ下さい。


通常タイプです。






背クッションを乗せかえると・・・・






セミハイバックタイプに変わります。






                            


ポジションの変更は、背クッションを乗せかえるだけですのでとても簡単です。