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2016年9月18日日曜日

竹中大道具館へ行ってまいりました

 こんにちは。暑さが落ち着き、夜は過ごしやすい時期になりました。皆さんいかがお過ごしですか。

 私たちは先日の定休日を利用し、神戸までメーカーの研修に行ってまいりました。
 ですが、 研修が昼からだったので午前中に伺った竹中大道具館について今回はお話しします。

 竹中大道具館は1984年に竹中工務店が大工道具を民族遺産として収集・保存し、さらに研究・展示を通じて後世に伝えていくことを目的に設立された日本で唯一の大工道具の博物館です。
 「道具」を使いこなす「人」の技と知恵や心、そこから生まれる「建築」とそれを取り巻く木の文化について、様々な企画展や講演会、体験教室などのイベントを定期的に開催されております。
 収集された資料は32,000 余点に上り、大工道具だけでも12,000点を超えておられます。
 竹中大道具館は2014年秋に神戸・六甲山の麓、新幹線新神戸駅近くの竹中工務店ゆかりの地へと移転されました。

 都会とは思えないほど緑に囲まれたすばらしい地にございます。展示内容はもちろんのこと、建物やその周りの庭園まで勉強になる良い施設でした。
 現代の建築工事は機械化され使う道具もかなり減ってきているといわれます。資金や期間を考えると少ない道具でいろいろできることが良いと思いますが、昔ながらの一つ一つの行程に合った道具を使うことが意味の有ることなんだと思い返させられました。

立派な門が私たちを迎えてくれます。

門をくぐると都会とは思えない空間が広がります。
建物を地上一階地下二階建てにすることでボリュームを抑えてあるようです。

名栗仕上げの自動ドア

ロビーには一枚板の大きな隔て板


右手には既存の茶室が見えます。茶室を残し新館を建築したそうです。



風化した版築壁をイメージした土壁削出し

鏝による土壁削り出し仕上げの大壁

コンクリート杉板打ち放し仕上げ天井

目の届きにくいところまでディテールがきれいに納められていました。
銅の樋がいい錆色に変色しておりました。

 現在、竹中大道具館では企画展『土のしらべ −和の伝統を再構築する左官の技』が開催されております。

 『土や漆喰をつかって壁をつくり、空間の表層をになう左官のしごと。大工、建具、表具、畳との調和を意識し、光や風の生みだす四季折々のうつろいに思いをはせながら庭へと視線を誘う。本展覧会では、さまざまな要素を複合させることで左官の可能性をひろげる作品を展示します。』(HPより)













竹中大道具館のご案内

住所 :
 〒651-0056 神戸市中央区熊内町7-5-1
 TEL 078-242-0216
 FAX 078-241-4713

休館日 :
 月曜日(祝日の場合は翌日)
 年末年始(12月29日~1月3日)

開館時間 :
 9:30~16:30(入館は16:00まで)